カラミの街保存会
カラミとは
カラミとは、銅を製錬する際に、黄銅鉱などの銅鉱石に石灰とけい酸を加えて生成された副産物である鉱滓(コウサイ)=カラミ(漢字表記は鍰)で作られた素材です。
黄銅鉱→<選鉱>
→銅精鉱→<溶鉱炉で銅精鉱+硅質銅鉱+石灰石+コークス+石炭>
→硫化銅※、カラミ、亜硫酸ガスが生成
※硫化銅(別名カワ)を更に転炉で酸素と反応させて粗銅となります。尾小屋の粗銅は高い純度で約98%程度であり、銅材料としての品位は低いため、更に他の地域にある精錬所で電解製錬により純度99.9%の銅を生成します。
尾小屋鉱山と亀甲カラミ
嘗て、尾小屋には国内有数の大規模銅鉱山(尾小屋鉱山)があり、隣接した製錬所で粗銅を生産していましたが、大正から昭和の初期に粗銅の生産量が増えるにつれ、製錬時の副産物である「鍰(カラミ)」が生成されるため、これを原材料としたカラミ煉瓦が作られました。
カラミ煉瓦は尾小屋鉱山だけではなく国内の多くの銅山で生成されましたが、それらカラミ煉瓦の多くは、普通のレンガのように四角柱の形をしています。しかし、尾小屋のカラミ煉瓦は四角柱だけではなく、多くは六角柱のもので、亀の甲羅の形に似ていることから「亀甲カラミ(キッコウカラミ)」と呼ばれています。
これら独特の形状をしたカラミ煉瓦群が尾小屋の街中に残っており、近年では尾小屋鉱山資料館スタッフや「なつかしの尾小屋鉄道を守る会」のボランティア活動によって草やぶの中からカラミ煉瓦が続々と姿を現し、独特な風景を作り出しています。
カラミの街保存会
私たちは、尾小屋鉱山跡に残る近代化産業遺産である、カラミ煉瓦でできた擁壁や建物などのカラミ群を始めとする遺構の保存と普及を図り、交流人口を増やすことで地域の活性 化に寄与することを目的として設立された特定非営利活動法人です。
■法 人 名
特定非営利活動法人カラミの街保存会
■法人所在地
石川県小松市大野町
■連 絡 先
ogoya.karami@gmail.com
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